心臓リハビリテーション学会参加レポート
2019年7月13〜14日にかけて大阪で開催された日本心臓リハビリテーション学会に参加してきました。今回は簡単な参加レポート(第1弾)です。お手すきの方はお読みください。日記のようにつらつらと書いていくつもりです。
心リハイノベーション〜行動医学からICTまで〜
本学会のテーマは心リハイノベーションでした。
イノベーションと言われても、実際ポカーンと思う人も少なくないでしょう。
心臓リハビリテーション(以下、心リハ)は運動療法や運動処方だけではなく、包括的なリハビリテーションが当たり前となった現在はテーマにあるように分野が多岐に渡ります。
今回も臨床を行なっていく上で非常に参考になった講演が多数ありましたので、その中から抜粋して、少しずつまとめて行きたいと思います。
超高齢社会の対応 ー疾患の性質変化と医療の在り方ー
早朝に起床してから到着までに約4時間。
サンダーバードを乗り継ぎやってきたので、到着した頃には、お目当ての心不全緩和ケアのシンポジウムが終了間際と出鼻をくじかれました。
その次の産学協創シンポジウムより、まずは経済産業省の江崎禎英さんより講演がありました。
正直に言うと、官僚の方だから、現場のことなんてわかってないんじゃないか。などと感じていました。
しかし、実際にお話を聞いてみると、全く違いました。
現場の状況は非常によく理解されており、想像以上に未来を見据えて戦略的に物事を捉えていました。
まさにファイナンス思考。
特に、おっしゃっていたのは現代人の「高齢化」の認識の歪みです。
「これからの時代を恐れることはない。どうやって楽しむか考えよう。」
これが正しい考え方、だそうです、
日本は2060年に超高齢社会どころか、高齢化率*1は35%と超超超高齢社会を間近に控えています。
それもそのはず、誰もが健康で長生きすることを望み、それが可能になれば、社会が高齢化するのは必然的です。
言わば、高齢化社会を求めて人間は進化してきたのかもしれません。
そのため、講演の中で江崎さんは、超高齢社会から健康長寿社会への変革を戦略的に行っていくとのことでした。
超高齢社会から
- 高齢化率21%超(単に高齢者の比率が増えただけ)
- リタイア後の余生を送る人が増加
健康長寿社会へ
- 自律した生活の確率(存在意義を感じられる)
- 社会的役割と自由が確保される社会
- 医療・介護はあくまで自律をサポートする仕組み
人生100年時代の今
与えられた時間を如何に楽しく、健康に生きるか。
二週目の人生における「幸せの形を」見つけること。
このマインドが非常に重要になってくるようです。しかし、現代人は信仰(宗教)がないからメンタルが弱いのが特徴とおっしゃっていました。
#19JACR 産学協創シンポジウム
— 𝗛𝗶𝗿𝗼 𝗠𝗮𝗲𝗱𝗮 (@maehiro210) 2019年7月13日
人生100年時代、与えられた時間をいかに楽しく、健康に、生ききるか、が非常に重要。
現代人は信仰がないからメンタルが弱いのが特徴。
心リハにおいても上記の観点、つまりソーシャルフレイルについて急性期から対応していく必要があると感じました。具体的な案は今後考えていくこととします。
本日は、最後までお読みいただきありがとうございました。
次回へ続く
*1:高齢化率:全人口に占める65歳以上の比率